約半年ほど光造形プリンタ(ELEGOO MARS 3D PRINTER)を使ったベイブレードで遊ぶおじさんの感想
世間がワールドホビーフェアで楽しんでいる中、
借りてきたメタルマンを見ながら「すまない」していたおじさんです。
改めて、昨年から使い始めた光造形プリンタの使い勝手を
ざざーっとメモ代わりに書き連ねていきます。※画像なくてすみません。
①ELEGOO MARS 3D PRINTERを選んだ理由
Googleとかからのアクセス数を見ていると、結構な方がELEGOO MARS 3D PRINTERについて気になっていらっしゃっていることがわかりますが、
個人的には非常にコストパフォーマンスの良い製品だと思っています。
僕自身、FlashForge様のAdventurer3(初心者用のFDM造形の入門機としては最高だと思ってます)から3Dプリント生活を始めましたが、
より精度の高いものを自作したいということで、光造形を検討し始めました。
この時点では、同じくflashforge様から出る予定だったExplorer MAXを検討していたのですが、
初めての光造形ということで右往左往するに違いないことを考えた時、
より安く手が出せるものを入門として使おうと、Amazonで探しました。
ただ、どうにもAmazonのレビューの全てを正直に参考にするには難しいものです。
※初期不良だけで星下げるものもあるし、逆に初心者が使ってみてすぐにすごいものが作れただけで星5を付ける場合もあるので。
ネットで探してレビューを探すも、意外とない。
そんな中でも、この商品とANYCUBIC PHOTONがやはり、候補でした。
結局のところ求めたい情報も少なかった僕にとっての最終判断基準は、同梱品の豊富さでした。
ELEGOO MARSは同梱品としてスクレーパーや軽量カップ、手袋やマスクと、本当にこれ買うだけで届いてサクッと印刷に行けます。これが本当に簡単。だから選びました。
※もちろん、レジンやIPA、理系のお供キムワイプは別に必要ですがry
②使い勝手の良さについて
届いて即日に自作ベイブレードを印刷したわけですが、出来上がりの満足度はやっぱりFDMより遥かに高かったです。
※造形品は他記事とかに写真であげてるのでご参考ください。
ベイブレードバースト特有のロック部分の山はしっかり造形され、
細かいモールドやデザインも綺麗に出力される。
目を凝らすと見える程度の積層痕なら、ペーパーで簡単に処理可能と非常に満足の行く出来上がりになります。
出来上がったものは、すぐにプラットフォームから外さず、
ずぼらな忙しさのあまり数日放置したままの時もありますが、それでも品質に問題は見受けられません(あんまりよくないと思いますが)
プラットフォームから造形物を取り外した後は、プラットフォームをキムワイプでさっと拭き、レジンタンクに不純物がないことを確認しています。
容量不足もなければもう、そのまま即次の造形~と連続して使っていて、2か月はほぼ稼働しっぱなしでした。
それでもなお、その2か月は何の問題もなく綺麗に出力されていました。大満足。
③でも、初心者にはすぐに気づけない問題にぶち当たるときがある
で、2か月ほど順調に使っていたある日、サポート材の跡を減らすためにサポート量を減らし、細くして出力したところ、
出力完了後にプラットフォームに造形物がついてないことに気づきました。
やっちまったーと頭を抱え、とりあえずプラットフォームに残るゴミを除去。
その後レジンタンクの中に落ちていた造形物を取り除き、さらーっとタンク内をクレーパーで触れながらチェックし、残り物がないことを確認して再度造形。
二度目は調整した結果、造形物は正常に印刷できましたが、出来上がりに潰れたり反る個所が出てきました。
ただ、手作業で処理する個所が大半だったのでまぁいいかと、そのまま1か月ほど造形していて、聞こえてくる異音。
造形開始直後、プラットフォームがレジンタンクに降りた後に「ぎぎっぎぎ」という音が鳴り始め、うわこれはダメだと確信しました。
レジンタンク内に残り物があって、それが押しつぶされて音がすると思い、まずはレジンタンクからレジンを除去。
改めて見て見ると、残り物なんてないと思っていたレジンタンク内に、大小さまざまな造形物の残り物が。
透明レジンを使っていますが、この残り物の多さにはびっくりしました。
そして、思いのほか傷が増えているFEPフィルムを見て、こちらも交換を決意。
液晶パネルには全く問題がなかったので、FEPフィルムだけ購入して交換しました。
(これの交換は20個ほどの六角ネジで止めるだけなので簡単)
その後、改めて気持ち新たに造形開始>異音。
うおおおおなんじゃこりゃああああと再度レジンの残り物落ちてないか確認するも、フィルムごと交換したばかりで問題なし。
いったい何が問題なんだと調べていたら、プラットフォームが下りていく際の軸の根元で、グリスが乾いていました。
まさかこれ…?と思いつつ、グリスをドライヤーで軽く温めて、再チャレンジ>治りました。
流石にこんなのパッとわからないw
④総合的な感想として
僕個人として、光造形の入門機としてはしっかりおススメさせてもらいます。
※でも責任はもちませn
本体(大半の方はAmazonだと思いますが)と、キムワイプ、ゴム手袋(あるといい)、IPA、レジンと揃えるだけで、ささっと造形が開始できます。
使っていく中で臭いのきつさ(これはレジンよりもIPAのほうがきつい印象)に、ガスマスクが欲しくなりますがw
レジンタンクにレジンが残ったままでも、しっかり封をしておけば余裕で一週間は放置できます。
造形中の音もそれほど響くものではなく、部屋を跨げばまるで聞こえないレベルです。
届いた後の軸調整はしっかりと説明書に記載もされているので簡単ですし、一度調整してしまえば、フィルム交換などするまではずっとそのままでも特に使ってる分に問題が出たことはありません。
フィルムそのものは、頻繁(週2~3回造形レベル)であれば、3か月に1度交換するぐらいでもよいかなっていうのが個人的な感想です。
造形範囲はそれほど大きくないので、作りたいものによってはさらに大きなサイズを選ばなくちゃいけないと思いますが、僕みたいにベイブレードを自作するだけなら、角度をつけて印刷すれば十分なサイズです。
あ、あと複数パーツを纏めて印刷しようとしたりすると、意外と細かい箇所で造形に潰れる場所などが出る印象です。
フィギュアも印刷したりしますが、胴体、手、足を別パーツにしていて、まとめて一度に印刷しようとすると、手足がつぶれるとか。
※分けて印刷すればいいだけなので別にそこは問題ないかなと。
ちなみに、造形速度はお世辞にも早い、といえるものじゃありません。
FDMでベイブレードの同じパーツを印刷する際、大体4時間前後かかるものを光造形で製作すると、大体10~12時間ぐらいかかります。
社会人の僕には、朝出力開始>帰宅後に完成なので、デメリットにならないのは最高ですがw
加えて重要ですが、完成物の耐久力は、飾っておく分には全然問題ありません。
でも、ベイブレードなどで光造形で製作し、ばちばち戦わせようというのはお勧めはできません。
われます。
もうほんと、簡単に割れていきます。
二度三度ぶつかると、どこかしら欠けています。耐久面に期待はしてはダメです。
まぁ、高速回転している物体同士がぶつかれば砕けるのは当然ですが、折角製作して塗装までしたものが壊れる様はつらいものです。。
ので、ばちばち当たる部分はFDM、見た目にこだわりたい箇所は光造形とかで分けて個人的には使っています。
最後に、コスパが良いという点ですが、これは個人の製作量にもよります。
もともとはDMM.make様で製作物の印刷をしてもらっていましたが、こちらは当然印刷1個当たりベイブレードのブースター2個買えるぐらいの値段になります。
でも作りたいもの毎月5~6個ペースで増えていく。
いや無理。
でもこれがあれば、製作ペースはそのままに印刷しても、毎月ベイブレードのブースター5個ほど買うお値段で、10個ぐらい余裕で出力できる。
しかもいくらでも失敗してもいい(いや正確には失敗したらつらい泣きそう)わけで。
そう考えた時、最終的に一年間での金額を考えると圧倒的にコスパが高い、と判断しました。
だって月5個をDMMで作ると、ランダムブースター10個買える。
でも光造形なら、ランダムブースター10個のお値段で、20個ぐらい作れる。失敗しても精神ダメージは微量。
1年間で60個なら、ランダムブースター120個のお値段で、光造形なら120個作れる。
A☆彡TO☆彡TEKI! 以上。
と、主にベイブレード製作の面からつらつら書かせてもらいましたが、
光造形プリンタはいいものです。
出来上がりの綺麗さは、モデリングしたものと遜色ない形で、手元で輝いてくれます。
そこには世界でたった一つの自分だけのベイブレードがあります。これはもう、何事にも代えがたい経験になります。
・・・そんなこと考えながら作り続けた去年の結果がこれだよ!
※去年の12月頭の写真なので、既に1.5倍ぐらいに増えています。
光造形プリンタ導入して3か月も経たずにこれだよ、友達からもドン引きされる数だよ!
楽しすぎだよ3Dプリント!
以上、ワホビ行けなくて家でメタルマン見ながら記事を書いたおじさんでした。